近年、日本円は他の主要通貨に対して価値が下がる「円安」の状態が続いています。この状況は、海外旅行や輸入品の価格上昇など、私たちの生活にさまざまな影響を及ぼします。
では、円安が続いている状態の中で、私たちはどのような対策ができるのでしょうか。
こちらの記事では、円安の時にどのような対策を取るべきか、そしてその具体的な方法をご紹介します。円安で生活が厳しくなったと感じている方、なにか対策を立てたいと考えている方は、ぜひ最後までお付き合いください。
１、外貨を購入すべき？そのタイミングは？
円安の時期には、日本円の価値が低下し、外国通貨の価値が上昇します。このため、外貨を保有することで資産の価値を維持または増やすことができます。
例えば、アメリカドル（USD）、ユーロ（EUR）、イギリスポンド（GBP）などの主要通貨は、安定性が高いため人気があります。
では、具体的なタイミングはいつでしょうか。以下にてそのタイミングを見極めるポイントをピックアップしましたので、参考にしてみてください。
（１）為替レートのチェック方法
まずは為替レートをチェックする方法です。
①リアルタイムの為替レート確認
為替レートをリアルタイムで確認するために、為替取引アプリやウェブサイトを利用しましょう。
例えば、Yahoo FinanceやInvesting.comなどは使いやすいです。
②為替レートアラートの設定
希望するレートに達した時に通知が来るように設定しておくと便利です。これにより、購入のタイミングを逃さずに済みます。
（２）市場の動向を読む
２つ目は、市場の動向を読むことです。
①経済指標の確認
各国の経済指標（GDP、失業率、インフレ率など）をチェックしましょう。
これらの指標は、為替レートに大きな影響を与えるため、タイミングを見極めるために重要です。
②中央銀行の政策
各国の中央銀行の政策（金利変更、量的緩和など）も為替レートに影響します。
特に、アメリカ連邦準備制度理事会（FRB）や欧州中央銀行（ECB）の動向には注意が必要です。
（３）専門家の意見
３つ目は、専門家の意見を参考にすることです。
専門家の予測や分析を参考にすることで、より精度の高い判断ができます。金融ニュースサイトや投資情報誌などで、経済アナリストの意見をチェックしましょう。
（４）長期的な視点での購入
４つ目は、長期的な視点で購入することです。
①ドルコスト平均法の活用
為替レートの変動に左右されず、定期的に一定額を購入する方法です。これにより、リスクを分散させることができます。
②分散投資
外貨だけでなく、外貨建ての金融商品（海外債券、外国株式、海外不動産など）にも分散して投資することで、リスクをさらに低減させることができます。
（５）短期的な視点での購入
長期的な視点の他に、短期的な視点の購入も一つの方法です。
①テクニカル分析の利用
為替チャートを分析し、購入のタイミングを見極める方法です。移動平均線やボリンジャーバンド、RSI（相対力指数）などのテクニカル指標を活用しましょう。
②ニュースの影響
政治的なニュースや経済イベント（例えば、選挙や重要な経済指標の発表など）は為替レートに大きな影響を与えることがあります。これらのイベントを前もって把握し、購入のタイミングを調整しましょう。
例えば、今はアメリカ大統領選の最中なので、その影響がどうでるかも把握しておく必要があります。
円安だからこそドルを購入すべきの理由について、下記記事にて詳しく書いていますので、ぜひチェックしてみてください。
２、海外投資の検討
円安の影響を受けにくくするためには、資産を国内に限定せず、海外にも分散させることが重要です。
投資の分散により、リスクを減少させ、安定した収益を期待できます。以下は、具体的な投資先とその特徴です。
（１）海外株式
まずは、海外株式に投資する方法です。
①米国株式
米国は世界最大の経済大国であり、多くの優良企業が上場しています。特に、テクノロジー、ヘルスケア、金融などのセクターは成長が期待されます。
個別株のリスクを避けたい場合は、S&P 500やNASDAQ 100に連動するETF（上場投資信託）への投資も考慮しましょう。これにより、広範な企業に分散投資が可能です。
②欧州株式
欧州には、安定した成長を見込める優良企業が多く存在します。特に、ドイツ、フランス、イギリスなどの主要経済国の企業は注目に値します。
リスクとしては、ブレグジットなどの政治的リスクも考慮する必要がありますが、分散投資によってリスクを軽減できます。
（２）海外不動産
海外不動産投資も一つの方法です。
①米国不動産
米国の不動産市場は比較的安定しており、賃料収入やキャピタルゲイン（売却益）を狙えます。特に、都市部の物件は需要が高く、収益性が期待されます。
注意点としては、法的な手続きや税制の違いを理解するために、現地の専門家のサポートを受けることが重要です。
②東南アジア不動産
東南アジア諸国は経済成長が著しく、不動産価格の上昇が期待されます。特に、タイやベトナム、カンボジア、インドネシアなどは注目されています。
リストとしては、政治的リスクや市場の変動リスクがあるため、現地の法規制や市場動向を十分に調査することが必要です。
実際に私はカンボジアの不動産投資をしています。より詳しく知りたい方は下記記事をチェックしてみてください。
（３）海外債券
海外債権を購入することも一つの方法として挙げられます。
海外債券は、比較的安定した利息収入を得られるため、リスクの低い投資先として人気です。また、外貨建ての債券を保有することで、通貨リスクを分散させることができます。
リスクとしては「信用リスク」と「「金利リスク」に注意する必要があります。
発行体の信用力により債券のリスクが異なるため、信用格付けの高い国や企業の債券を選ぶことが重要です。また、金利の変動により債券価格が影響を受けるため、市場金利の動向を注視する必要があります。
（４）海外ETF（上場投資信託）
海外ETF（上場投資信託）のメリットは、特定の市場やセクターに分散投資が可能なため、リスクを低減できます。例えば、米国株式市場全体に投資するETFや、新興国市場に投資するETFなどがあります。
それに、ETFは運用コストが低く、取引も簡単なため、初心者でも始めやすいです。
リスクとしては「市場リスク」と「流動性リスク」に注意する必要があります。
投資先の市場全体のリスクを負うため、市場動向を定期的にチェックすることが重要です。また、取引量の少ないETFは売買が難しくなることがあるため、流動性の高いETFを選ぶことをおすすめします。
（５）投資信託
投資信託のメリットは、専門のファンドマネージャーが運用するため、自分で個別の銘柄を選ぶ手間が省けます。世界中の市場やセクターに投資する多様な投資信託が存在していることから、選択肢も広がります。
一方で、投資信託は運用コストがかかるため、費用対効果を考慮することが重要です。過去のパフォーマンスだけでなく、運用方針や投資先の状況を確認して選ぶことも必要になってきます。
３、旅行や買い物の計画見直し
円安が進むと、海外旅行や輸入品の価格が高騰し、家計に負担がかかることがあります。そこで、旅行や買い物の計画を見直し、効率的にコストを抑える方法を紹介します。
（１）旅行先の選び方
まずは旅行先の選び方についてご紹介します。
①比較的円高な国への旅行
円安の影響が少ない国や地域を選びましょう。例えば、為替レートが安定している国や、日本円に対して強くない通貨を持つ国を訪れることで、旅行費用を抑えることができます。
円に対して通貨価値があまり変動しない東南アジア諸国（タイ、ベトナム、インドネシアなど）や、円高傾向のある国（韓国、台湾など）を検討しましょう。
②旅行費用が安い国を選ぶ
物価が安い国を選ぶことで、現地での支出を抑えることができます。例えば、東南アジアや中南米の多くの国は物価が比較的安いです。
具体的には、タイ、ベトナム、フィリピンなどの東南アジア諸国や、メキシコ、コロンビアなどの中南米諸国は、物価が安く旅行費用を抑えられます。
③オフシーズンの旅行
観光客が少ない時期に旅行することで、航空券や宿泊費が安くなります。オフシーズンの旅行は、静かで落ち着いた環境で観光を楽しめるというメリットもあります。
ヨーロッパでは夏がハイシーズンですが、春や秋は比較的観光客が少なく、費用も安く抑えられます。
④ローカルマーケットやアウトレットの利用
地元のマーケットやフリーマーケットでは、新鮮な食材や手工芸品を安価で手に入れることができます。観光地ではなく、ローカルな場所を探してみましょう。
一方で、ブランド品や高品質な商品を購入したい場合は、割引価格で購入できるアウトレットモールを利用することで、買い物費用を抑えることができます。
円安のときの海外旅行で節約できるポイントを下記記事にてまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
４、円安のときはドルで支払う方法もある
私は米ドルが決済通貨をしているデビットカードを持っています。決済通貨が米ドルであるため、円安などの影響を受けることなく、お得に支払うことができます。海外旅行だけではなく、日本での日常生活でも使っています。
こちらのデビットカードは、カンボジアの現地銀行が発行されているカードになります。カンボジアの銀行口座を持っていれば、VISAもしくはMASTERで作ることができます。
特に年収などの制限なく、日本に住みながらも銀行口座を開設することができます。しかも、口座は米ドル口座で、定期預金だと利息６％と非常に高いのも特徴となっています。円安でドル資産を増やしたい方にとっては、ほぼリスクなしで非常に魅力的な運用方法です。
私は２行の口座を持っていて、定期預金と日常生活で支払いで使い分けをしています。少しでもご興味がある方は、ぜひ一度相談してみてください。
下記記事では詳しく書いていますので、ぜひチェックしてみてください。
開設方法などについてはセミナーで解説していますので、ご興味がある方はぜひ参加してみてください。
また、個別面談も随時実施しています。ご自身の状況にあった相談をしたい方は、ぜひご利用ください。カレンダーより簡単に日程調整ができます。
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まとめ
今回は円安の時にやるべきことについて書きましたが、参考になりましたでしょうか。
円安は自分に関係ない、何もできないというわけではなく、自分にできる対策があります。ぜひこの記事を参考に、最初の１歩を踏み出してみてください。
始め方がわからない方は、ぜひ気軽にご相談ください。
株式会社エワルエージェント 代表取締役
宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー2級
不動産投資、資産運用のメディアを10年以上運用しています。
自分がカンボジア不動産投資、現地銀行口座開設の経験を基に、みなさんにあまり知られていないカンボジアに投資する魅力や、役に立つ情報をお届けします。
You Tubeチャンネル「不動産投資の女神チャンネル八木チエ」にて不動産投資を始め、資産運用に関する情報発信をしています。ぜひご覧ください。
