M&Aを戦略に | 株式会社クラリスキャピタル 代表取締役 牧野 安与

「M&Aを目的とするのではなく、戦略の一つとしてうまく活用して欲しい」と話しているのは、株式会社クラリスキャピタル 代表取締役 牧野 安与(まきの あよ)さんです。

10年以上M&A業界を携わっている牧野代表にM&A業界の動き、この仕事に対する思いなどについて伺わせて頂きました。

1、取引件数が順調に伸びているM&A業界ですが、業界の動きについてどのようにお考えでしょうか?

私がM&A業界に関わり始めた2000年代後半はまだまだM&Aに対して、テレビドラマなどの影響もあって、「ハゲタカファンドに会社を乗っ取られる」というような極端なケースからのネガティブなイメージや、中小企業には遠い世界のもの、というような認識が一般的にもたれていたように思います。

そのころからも、後継者難による廃業や、「事業承継」の必要性はよく言われていたものの、M&Aには抵抗感が世間一般的にはありました。

最近ではM&Aのマッチングサイトやプラットフォームサイト、WEBメディアもかなり増えてきて、中堅・中小企業にも前向きなイメージでM&Aが浸透して、活用されるようになってきたと思います。

2、財務、法務、税務など様々な分野と、非常に高い専門性を求むM&A業界に入ったきっかけは?

M&A業界に入ろうと考えていたわけではなく、もともとは人材紹介会社に入社したところ、その会社のグループの中にM&A仲介会社もあり、人材紹介業に携わっていくなかでM&A業界にも興味がでてきたので、人材紹介業に携わりながら、M&A仲介業務にも携わることになりました。

人材紹介は会社(求人会社)と人(求職者)のマッチングですが、M&Aは会社と会社のマッチングで、ビジネスモデルが似ていることからも、興味を持ちました。

3、日々大変と思いますが、この仕事のやりがいは?

お客様にとって、大事な瞬間をお手伝いし、立ち会えることです。また、携わった案件が自分や会社の名前にでなくても、リリースされたり、メディア等にとりあげられたりすると、達成感があります。

どのようなお相手が最良なのか妄想したり、マッチングして、よい出会いのお手伝いをすることが好きなのだと思います。

4、会社の売買に関わるのは非常に大きな役割を担っていると思いますが、気をつけていること、 必ず守っているルールなどありますか?

主役は当事者であるお客様です。

そのため、自分の利益ではなく、お客様の利益(経済的利益にとどまらず)を最優先とすること、誠実に対応することを心がけています

5、今まで最も印象に残っている案件は?

どの案件も一つ一つにドラマがありますので、これと選べません。

M&A後もそのお客様と、お仕事をさせていただいたり、プライベート等でもお付き合いさせていただくことも多く、そのようにご縁が続くことは嬉しいことだと思っています。

6、これからM&Aを検討されている方へのメッセージをください

M&Aが現在のように広く認知され、活用される前は、「M&Aにはこういったメリットがありますよ、怖いものではないですよ」と誤解を解くことから始めることが多かったですが、そういったことを言う必要がないくらい、M&Aが浸透しました。

M&Aを目的とするのではなく、戦略の一つとして、M&Aをうまく使いこなしていただければと思います。

プロフィール


株式会社クラリスキャピタル
代表取締役 牧野 安与(まきの あよ)

M&A仲介会社にて国内のM&Aアドバイザリー業務に約8年従事したのち、2014年に株式会社クラリスキャピタルを設立。中堅・中小企業に特化したM&A仲介・アドバイザリー業務を完全成功報酬制、かつリーズナブルな料金体系で提供している。著書に『M&Aによる事業再生の実務』(中央経済社)。

牧野代表への相談フォーム

八木チエ

八木チエM&A INFO プロデューサー

投稿者プロフィール

大学卒業後、7年間IT会社の営業を経験し、弁護士事務所に転職。
弁護士事務所で培った不動産投資の知識を活かし、業界初の不動産投資に特化したメディアを立ち上げ。2018年に株式会社エワルエージェントを設立。不動産投資「Estate Luv」、保険「Insurance Luv」などのメディア運営やメディアのコンサル事業に特化。
M&A業界が盛んになった今、M&Aの情報を正しく伝えたい、もっと多くの人にM&Aの魅力を知ってもらいたいと思い、M&Aに特化したメディア「M&A INFO」を立ち上げ。より有益な情報を多く配信している。

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