【個人事業主・フリーランス編】新型コロナウイルスの影響に対する緊急経済支援策まとめ(動画解説あり)
LINEは2020年4月15日〜19日に法人・個人事業主を対象に「新型コロナ対策の状況に関するアンケート」を実施されました。
その結果、なんと全国の約3割の会社は「事業継続に影響がある」「廃業・倒産した」に該当し、そのうち東京の飲食店は約5割を占めているという非常に大変な状態であることが分かりました。
また、国・自治体のサポート(融資・補助金など)について「利用していない」企業が全体の88%で、そのうちの52%はサポートの詳細について把握していないとのことです。
その背景には、
- 体制についてどこで確認したらいいのかが分からない
- ページを見つかったものの、内容についてあまり理解ができていない
- 自社はどれに該当するかが分からない
などが挙げられます。
そこで今回のこちらの記事では、まずは個人事業主・フリーランス編として、国・自治体が実施されている返済のいらない給付金・補助金、受けられる融資対策などについて分かりやすくまとめました。
また、動画による説明も紹介しておりますので、この記事を読めば申請条件、申請書類、申請手続きなど全ての流れについて把握することができます。
金融政策の仕組みについてあまり理解ができていない、申請など全ての手順を知りたい個人事業主・フリーランスの方は、ぜひご自身の状況に合せて参考にしてみてください。
中小企業の場合は、「中小企業編」を参照にしてみてください。なお、個人で受けられる金融政策は「個人編」も合せてご確認ください。
目次
1、個人事業主・フリーランスが受けられる緊急経済支援策
早速ですが、個人事業主・フリーランスが受けられる緊急経済支援策について見てみましょう。
個人事業主・フリーランスが受けられる緊急支援として、大きく下記4つが挙げられます。
- 返済する必要がなく受け取れる「給付金・補助金」
- 利用できる融資制度
- 減額・免除を受けられる特例
- 納税期限が猶予されるなどの特別措置
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
2、返済する必要がなく受け取れる「給付金・補助金」
個人事業主・フリーランスが返済する必要がなく、受け取れる「給付金・補助金」をまとめました。
申請要件に該当していれば、申請するだけで受け取れますので、ぜひ積極的に申請しましょう。
(1)生活支援給付金:10万円
生活支援給付金は、給与所得の制限なく日本国民全員が受け取れる給付金です。
申請方法はオンライン、もしくは市区町村から郵送された申請書類を返送することで受け取ることができます。
給付時期は5月以後順次となっており、お住いの自治体によって異なります。
オンラインで申請するにはマイナンバーカードが必要となり、申請方法については下記総務省・内閣府が公開した動画を参照にしてみてください。
①PCで申請する場合
②スマホで申請する場合
(2)持続化給付金:最大100万円
持続化給付金を申請する条件としては、「売上が前年同月比で50%以上減少している場合」となっています。
なお、昨年創業された方にも条件によって適用される場合がありますので、詳しくは持続化給付金コールセンター(0120-115-570)に問い合わせしてみてください。受付時間は毎日の8:30-19:00となっています。
申請方法については経済産業省の動画を参照にしてみてください。
また、申請要領などについては下記の動画を参照にしてみてください。
(3)小学校休業等対応支援金:4,100円/日額
令和2年2月7日〜6月30日までに、新型コロナウイルスによる小学校の休校などや、子どもがコロナウイルスの感染、その疑いによって仕事を休まなければいけなくなった方を対象に、日額4,100円を休んだ日で支援金を受給することができます。
例えば、子どもの対応で10日間仕事を休んだ場合は、「4,100円☓10日=41,000円」の支援金をもらうことができます。
なお、休んだ日数に元々休校予定日は対象外となること認識しておきましょう。
申請方法としては申請書類を記載して、「学校等休業助成金・支援金受付センター」に郵送してください。申請書類及び記入例はこちらからダウンロードすることができます。
申請方法については下記厚生労働省の動画を参照にしてみてください。
(4)小規模事業者持続化補助金:上限100万円
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者持続的発展支援事業として、コロナウイルスの影響を乗り越えるために、経営計画を作成して販路拡大の取り組みなどを支援する補助金です。
金額は100万円を上限に2/3まで補助されます。
申請条件としては
- 顧客への製品供給を継続するための設備投資や製品開発(出前するためのサイト制作など)
- 非対面・遠隔でサービス提供するための設備投資(自動受付機の導入など)
- テレワーク環境の整備(PC、Wi-Fiの準備など)
などがあります。
申請条件については詳しくは中小企業基盤整備機構の生産性革命推進室(03-6459-0866)に問い合わせしてみてください。受付時間は平日の9:30〜12:00、13:00〜17:30となっています。
申請書類などについてはこちらからダウンロードしてお使いください。
実際に申請する時は商工会議所または商工会の確認を経たあと、郵送または電子申請になります。
補助金の仕組み及び書類の記載方法などについては下記の動画を参照にしてみてください。
(5)ものづくり補助金:上限1,000万円
ものづくり補助金は、ものづくり、商業、サービス生産性向上促進事業として、中小企業などがコロナウイルスの影響を乗り越えるため、新製品、サービス、生産プロセスの改善に必要な設備投資を支援する補助金です。
金額は1,000万円を上限に2/3まで補助されます。
申請対象としては、新型コロナウイルスを乗り越えるために、革新的サービス開発、生産プロセスの改善などを前向きに設備投資を行った会社となります。
申請する時の細かい要件などについては、ものづくり補助金事務局サポートセンター(050-8880-4053)にて問い合わせしてみてください。受付時間は平日の10:00-17:00となっています。
申請書、記載例などについてはこちらからダウンロードしてお使いください。申請方法は電子申請のみとなります。
ものづくり補助金の申請方法、審査の通し方などについては下記の動画を参照にしてみてください。
(6)IT導入補助金:30万円〜450万円
IT導入補助金は、 サービスなど生産性向上IT導入支援事業として、コロナウイルスの影響を乗り越えるためのPC、タブレットなどのレンタルも含め、ITツール導入を支援する補助金です。
対象としては、新型コロナウイルスを乗り越えるために、ITツールを導入する事業者となります。
申請要件などについて詳しくはサービス等生産性向上IT導入支援事業コールセンター(0570-666-424)に問い合わせしてみてください。受付時間は平日の9:30-17:30となっています。
申請する時の流れについてはこちらを参照にしてみてください。
平成29年度の少し古い動画ですが、全体の流れについて把握しておきたい方はこちらの動画も合せて参照にしてみてください。
3、利用できる融資制度
続いて金融機関を利用して受けられる融資の種類をご紹介します。
返済しないといけないですが、通常の融資より無金利、無担保など有利な条件で借りることができます。
(1)日本政策金融公庫:融資上限額6,000万円(利子補給上限額3,000万円)
融資を受けられる条件としては、新型コロナウイルスの影響を受け直近1ヶ月の売上が、前年または前々年同期比で5%以上減少した場合は利用できます。
例えば直近3月の売上が、2019年もしくは2018年の3月と比較して、5%を減少していれば適用されます。
また、新規だけではなく既に融資を受けている場合は、借換えすることも可能です。
申請書類はこちらからダウンロードしてお使いください。
融資の概要、申請書類、手続きの流れについては、日本政策金融公庫の動画を参照にしてみてください。
(2)セーフティネット貸付:融資上限額4,800万円
日本政策金融公庫が実施しているセーフティネット貸付です。今後の影響を見込まれていて現状として売上の減少がなくても利用できる融資制度です。
融資の要件、金利などについて詳しくは金融公庫に確認してみてください。商品の概要についてはこちらからご確認ください。
(3)民間銀行を利用できるセーフティネット貸付:融資上限額3,000万円
民間金融機関を通じた資金繰り支援とは、新型コロナウイルスの影響を受け経営に支障が生じている、セーフティネット4号、セーフティネット5号、危機関連保証の認定を受けた事業者が対象とする中小企業、小規模事業者に、都道府県などが実施する保証料ゼロ円、実質無利子の融資です。
認定書を取得されて初めてご利用される方は、原則3,000万円の融資を利用することになります。3,000万円以上1億円以下の融資を希望される場合は、2口に分けてのお申し込みになります。なお、1億円以上となると3口に分けることになります。
例えばセーフティネット4号を取得して8,000万円の融資を希望する場合は、Ⅰの3,000万円の枠と4号の枠で5,000万円の2本の申し込みとなります。
出典:東京信用保証協会
銀行に申請する前に、区役所にて認定を受ける必要があります。基本認定については当日にもらえるのですが、認定を受けるには要件を適用される上に、様々な書類を用意する必要があります。
区によって準備する書類が異なるため、ご自身が登記している区の区役所HPよりご確認ください。また、認定を受けるにはたとえば港区は事前に予約を取る必要がありますが、渋谷区は予約しなくても大丈夫です。こちらに関しても事前に確認するようにしましょう。
実際に申請する時のイメージは下記の図を参照にしてみてください。
出典:経済産業省「中小企業の雇用の維持と事業の継続」
なお、初めて申請される方は下記の動画も合せて参照にしてみてください。
(4)医療事業者を対象とする優遇融資
こちらの優遇融資は新型コロナウイルス感染によって、事業停止になった医療関係施設を対象とする優遇融資です。
例えば、施設利用者や従業員がコロナウイルスに感染して、やむなく営業を停止した場合、事業運営を縮小した場合、また自治体の要請を受け休業した場合は利用することができます。
新規貸付の場合は下記の条件となっています。
出典:福祉医療機構
融資の要件や申請方法などについて詳しくは福祉医療機構に問い合わせしてみてください。東日本と西日本と分れていますので、問い合わせ先についてこちらから確認してみてください。
様々な融資政策があるとは言え、どのようにしたら有利に融資を受けられるのか、どのように金融機関と交渉したらいいのかなどで悩まれている方も少なくないでしょう。そのようなお悩みを抱えるいる方は、M&A会社Growthix Capital 株式会社の最高財務責任者である河本和真さんの動画をぜひご覧になってみてください。
資金調達をする上でおさえておくべきポイント、交渉術などについてご自身の経験を踏まえてご紹介しておりますので、大変参考になる内容となっています。
資金調達、起業、M&Aなどについて定期的に有益な情報配信をしておりますので、ご興味がある方ぜひチャネル登録もしましょう。
4、減額・免除を受けられる特例
コロナウイルスの影響を受け収入が減少された個人事業主を対象に、減額もしくは免除の特例を受けられます。
(1)国民年金保険料の免除の特例
新型コロナウイルスの影響を受け、令和2年2月以後に収入ある程度減少した方を対象に、国民年金保険料の一部、もしくは全部を免除されます。
詳しい適用要件などについては市区町村の国民年金担当課に問い合わせしてみてください。
(2)国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険の保険料
収入が一定程度で下がった人を対象に、個人で納める
- 国民健康保険
- 後期高齢者医療
- 介護保険の保険料
などの保険料を減免される特例があります。
詳細の要件や減免額についてはお住まいの市区町村の各担当部門に確認してみてください。
5、納税期限が猶予されるなどの特別措置
新型コロナウイルスの影響によって売上が減少した場合は、納税期限が猶予される特別措置が実施されています。
令和2年2月〜令和3年1月31日まで、税金の納付期限までの任意の1ヶ月以上において、前年同期と比較して20%以上減少し、一時の納税が困難と認められた場合は、1年間無担保の延滞税なしでの納税猶予が認められています。
対象となる税金は下記となります。
- 法人税
- 消費税
- 申告所得税
- 固定資産税
- 消費税
詳細については国税局猶予相談センターに問い合わせしてみてください。地方税の場合は都道府県または市区町村に問い合わせしてみてください。
個人事業主・フリーランス | 参考になる動画 | お問合せ先 | |
返済する必要のない「給付金」「補助金」 | 生活支援給付金:10万円 | ■PC編 https://www.youtube.com/■スマホ編 https://www.youtube.com/ |
お住いの自治体 |
持続化給付金:最大100万円 | https://www.youtube.com/ | 持続化給付金コールセンター(0120-115-570) 受付時間:8:30-19:00(毎日) |
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小学校休業等対応支援金:4,100円/日額 | https://www.youtube.com/ | コールセンター (0120-60-3999) 受付時間:9:00~21:00(毎日) |
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小規模事業者持続化補助金:上限100万円 | https://www.youtube.com/ | 中小企業基盤整備機構の生産性革命推進室(03-6459-0866) 受付時間:9:30〜12:00、13:00〜17:30(平日) |
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ものづくり補助金:上限1,000万円 | https://www.youtube.com/ | ものづくり補助金事務局サポートセンター(050-8880-4053) 受付時間:10:00-17:00(平日) |
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IT導入補助金:30万円〜450万円 | https://www.youtube.com/ | サービス等生産性向上IT導入支援事業コールセンター(0570-666-424) 受付時間:9:30-17:30(平日) |
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お金を借りられる融資制度 | 日本政策金融公庫:融資上限額6,000万円 | https://www.jfc.go.jp/ | 日本政策金融公庫(登記をされている支店) |
セーフティネット貸付:融資上限額4,800万円 | https://www.youtube.com/ | 日本政策金融公庫(登記をされている支店) | |
民間銀行を利用できるセーフティネット貸付:融資上限額3,000万円 | 各民間銀行 | ||
医療事業者を対象とする優遇融資 | 福祉医療機構 | ||
減額・免除を受けられる特例 | 国民年金保険料の免除の特例 | 市区町村の国民年金担当課 | |
国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険の保険料 | お住まいの市区町村の各担当部門 | ||
納税期限が猶予されるなどの特別措置 | 所得税、消費税などの納税期間は1年間猶予 | 国税局猶予相談センター 地方税は都道府県または市区町村 |
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まとめ
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