【個人編】新型コロナウイルスの影響に対する緊急経済支援策まとめ(問合せ先一覧つき)
「個人事業主・フリーランス編」「中小企業編」に続き、こちらの記事は個人を対象に国・自治体が実施されている返済のいらない給付金・補助金、受けられる融資対策などについて分かりやすくまとめました。
金融政策の仕組みについてあまり理解ができていない、申請など全ての手順を知りたい個人の方は、ぜひご自身の状況に合せて参考にしてみてください。
1、中小企業が受けられる緊急経済支援策
個人が受けられる緊急経済支援策について見ていきましょう。
中小企業が受けられる緊急支援として、大きく下記4つが挙げられます。
- 返済する必要がなく受け取れる「給付金・補助金」
- 利用できる融資制度
- 減額・免除を受けられる特例
- 納税期限が猶予されるなどの特別措置
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
2、返済する必要がなく受け取れる「給付金・補助金」
中小企業にも返済する必要がなく受け取れる「給付金」と「補助金」があります。
(1)生活支援給付金:10万円
生活支援給付金は、給与所得の制限なく日本国民全員が受け取れる給付金です。
申請方法はオンライン、もしくは市区町村から郵送された申請書類を返送することで受け取ることができます。
給付時期は5月以後順次となっており、お住いの自治体によって異なります。
オンラインで申請するにはマイナンバーカードが必要となり、申請方法については下記総務省・内閣府が公開した動画を参照にしてみてください。
①PCで申請する場合
②スマホで申請する場合
(2)雇用調整による休業補償
新型コロナウイルスの影響を受け売上が5%減少し、一時休業などを実施しても雇用を維持された事業主に対して、従業員一人につき8,330円を上限に、休業日数の助成金をもらうことができます。
ちなみに適用とされる休業期間は令和2年4月1日〜6月30日となっています。
なお、こちらの助成金の申請は事業主となりますので、事業主に確認してみてください。
(3)児童手当特別給付金:1万円/子ども1人・1回限り
現在児童手当を受給している世帯を対象に、1回限りで子ども1人につき1万円の給付金を受給することができます。
6月の児童手当に上乗せして支給してくれますので、特に申請する必要はないですが、所得制限で月額5,0000円受給の世帯は対象外となること認識しておきましょう。
詳細についてはお住まいの自治体に問い合わせしてみてください。
(4)小学校休業等対応支援金:8,330円/日額
こちらは令和2年2月7日〜6月30日までに、新型コロナウイルスによる小学校の休校などや、子どものコロナウイルスの感染、その疑いによって仕事を休まなければいけなくなった方の雇用主を対象に、日額8,330円を休んだ日で支援金を受給ことができます。
こちらも申請は事業主となりますので、事業主に確認してみてください。
(5)高等教育の修学支援新制度
住民税非課税の世帯の学生を対象に、学業成績などの条件を満たした場合は入学金、授業料の免除減額や給付型奨学金の支給を実施しています。新型コロナウイルスの影響で収入が減少し家計が厳しくなった場合も、所得見込みで判定をし支援を決められます。
申請は随時可能となっており、詳しくは各大学・専門学校等の学生課や奨学金窓口、または日本学生支援機構奨学金相談センター(0570‐666‐301)に問い合わせしてみてください。受付時間は平日の9:00~20:00となります。
3、利用できる融資制度
続いて個人で利用できる融資制度をご紹介します。
(1)総合支援資金:60万円まで(無利子)
新型コロナウイルスの影響で失業、もしくは収入が著しく減少して生活が困難な世帯を対象に、
- 単身:15万円以内/月
- 2人以上:月20万円以内/月
原則3ヶ月間を支援します。状況によって最長12ヶ月まで支援を受けることが可能です。
返済期限は10年以内となっていますが、その時の状況に応じて返済しなくてもいいケースがあります。
なお、支援金を受けるには原則、自立相談支援事業等による継続支援を受けることが要件となります。申し込み方などについて知りたい方は個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター(0120-46-1999)に問い合わせしてみてください。受付時間は毎日の9:00~21:00となります。
(2)緊急小口資金:10万円 or 20万円
新型コロナウイルスの影響で失業、もしくは収入が著しく減少して生活が困難な世帯を対象にする貸付です。
子どもの休校によりやむを得ず仕事を休んで、急遽生活費を要する場合は20万円の貸付で、その他の場合は10万円となります。
最大は2年以内の返済期限ですが、返済時の状況によって免除されるケースのあります。
申し込み方などについて知りたい方は、個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター(0120-46-1999)に問い合わせしてみてください。受付時間は毎日の9:00~21:00になります。
(3)日本学生支援機構貸与型奨学金
大学・短大・高専・専門学校に進学・在学する学生を対象に奨学金の貸付を実施しています。
申請できる目安条件としては、4人家族をモデルとした場合
- 第一種奨学金:年収800万円未満
- 第二種奨学金:年収1,100万円未満
となります。
なお、貸付金額は学校の種類、通学形態によって金額が異なります。
- 第一種(無利子)奨学金(月額20,000円~64,000円)
- 第二種(有利子)奨学金(月額20,000円~120,000円)
申請は随時受け付けていて、詳細については現在在学している高校・大学など、または日本学生支援機構「奨学金相談センター」(0570‐666‐301)に問い合わせしてみてください。受付時間は平日の9:00~20:00となります。
4、減額・免除を受けられる特例
コロナウイルスの影響を受け収入が減少された個人を対象に、減額もしくは免除の特例を受けられます。
(1)国民年金保険料の免除の特例
新型コロナウイルスの影響を受け、令和2年2月以後に収入ある程度減少した方を対象に、国民年金保険料の一部、もしくは全部を免除されます。
詳しい適用要件などについては市区町村の国民年金担当課に問い合わせしてみてください。
(2)国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険の保険料
収入が一定程度で下がった人を対象に、個人で納める
- 国民健康保険
- 後期高齢者医療
- 介護保険の保険料
などの保険料を減免される特例があります。
詳細の要件や減免額についてはお住まいの市区町村の各担当部門に確認してみてください。
5、納税期限が猶予されるなどの特別措置
新型コロナウイルスの影響によって売上が減少した場合は、納税期限が猶予される特別措置が実施されています。
(1)所得税、住民税、固定資産税などの納税猶予
令和2年2月〜令和3年1月31日まで、税金の納付期限までの任意の1ヶ月以上において、前年同期と比較して20%以上減少し、一時の納税が困難と認められた場合は、1年間無担保の延滞税なしでの納税猶予が認められています。
対象となる税金は下記となります。
- 所得税
- 住民税
- 固定資産税
など。
詳細については国税局猶予相談センターに問い合わせしてみてください。地方税の場合は都道府県または市区町村に問い合わせしてみてください。
(2)日本学生支援機構の奨学金の返還期限猶予
収入が減少したなどの理由から奨学金の返済が厳しい場合は、奨学金の返還期間猶予の交渉ができます。
交渉ができる目安は下記となります。
- 給与所得者:年間収入金額(税込み)300万円以下
- 給与所得者以外:200万円以下
詳しくは日本学生支援機構「奨学金相談センター」(0570‐666‐301)に問い合わせしてみてください。受付時間は平日の9:00~20:00となります。
(3)日本学生支援機構の奨学金の減額返還
収入が減少したなどの理由から奨学金の返済が厳しい場合は、奨学金の返済金額を当初の割賦金を1/2あるいは1/3に減額し、返還期限を延長する交渉ができます。
交渉ができる目安は下記となります。
- 給与所得者:年間収入金額(税込み)325万円以下
- 給与所得者以外:225万円以下
詳しくは日本学生支援機構「奨学金相談センター」(0570‐666‐301)に問い合わせしてみてください。受付時間は平日の9:00~20:00となります。
(4)入居が遅れた場合でも住宅ローン減税
新型コロナウイルスの影響より入居が遅れた場合も、住宅ローンの減税を受けられる措置です。
令和2年12月31日までに入居ができなくても、下記の契約条件を満たしていれば住宅ローン減税を受けられます。
- 新築:令和2年9月末
- 建売・中古の取得、増改築等:令和2年11月末
詳細については最寄りの税務署に問い合わせしてみてください。
個人 | お問合せ先 | |
返済する必要がなく受け取れる「給付金・補助金」 | 生活支援給付金:10万円 | お住いの自治体 |
雇用調整助成金:上限8,330円/人 | 雇用主 | |
小学校休業等対応支援金:上限8,330円/人 | 雇用主 | |
児童手当特別給付金:1万円/子ども1人・1回限り | 住まいの自治体 | |
高等教育の修学支援新制度 | 日本学生支援機構奨学金相談センター(0570‐666‐301) 受付時間:9:00~20:00(平日) |
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お金を借りられる融資制度 | 総合支援資金:60万円まで(無利子) | 個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター(0120-46-1999) 受付時間:9:00~21:00(毎日) |
緊急小口資金:10万円 or 20万円 | 個人向け緊急小口資金・総合支援資金相談コールセンター(0120-46-1999) 受付時間:9:00~21:00(毎日) |
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日本学生支援機構貸与型奨学金 | 現在在学している高校・大学等、または日本学生支援機構 奨学金相談センター(0570‐666‐301) 受付時間:9:00~20:00(平日) |
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減額・免除を受けられる特例 | 国民年金保険料の免除の特例 | 市区町村の国民年金担当課 |
国民健康保険、後期高齢者医療及び介護保険の保険料 | お住まいの市区町村の各担当部門 | |
納税期限が猶予されるなどの特別措置 | 所得税、住民税、固定資産税などの納税猶予 | 国税局猶予相談センター 地方税は都道府県または市区町村 |
日本学生支援機構の奨学金の返還期限猶予 | 日本学生支援機構「奨学金相談センター」(0570‐666‐301) 受付時間:9:00~20:00(平日) |
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日本学生支援機構の奨学金の減額返還 | 日本学生支援機構「奨学金相談センター」(0570‐666‐301) 受付時間:9:00~20:00(平日) |
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入居が遅れた場合でも住宅ローン減税 | 最寄りの税務署 |
まとめ
今回は中小企業向けに国が実施されている緊急経済支援策についてまとめましたが、参考になりましたでしょうか。
様々な政策があって、仕組みについてなかなか理解するのが難しいと思われている方も多いでしょう。問合せ先一覧をまとめていますので、分からないことがありましたらぜひ問い合わせしてみてください。
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